女医が限界サインを放置した結果|大学病院の激務で起きた現実
この記事は、①で書いた「限界サイン」が出た状態のまま、
大学病院での当直や激務を続けた結果、実際に何が起きたのかをまとめた記録です。
脅しではなく、現場で静かに進んでいった事実です。
限界サインが出ていても、彼女は仕事を続けました。
理由は、特別なものではありません。
「大学病院なんて、どこもこんなもん」
これは言い訳ではなく、現場の共通認識でした。
「医者が忙しいのは当たり前だから」で止まれなかった
体調が悪くても、仕事は減りません。
当直も同じです。
同僚もみな同じように当直している。
だから、負担をかけられない。
「体調が悪い日は当直を代わってもらえないか」
そう考えること自体が、言いづらい空気でした。
代わりを探すのは本人。
見つからなければ、そのまま入る。
これは、彼女の病院だけの話ではありません。
「考えていたつもり」でも、判断は確実に遅くなっていた
後から振り返ると、彼女はちゃんと考えていました。
少なくとも、考えているつもりでした。
ただ実際に起きていたのは、判断が遅くなるという変化です。
- 決断できない
- 先送りにする
- 「今は忙しいから後で」と言い続ける
この「後で」は、結局来ません。
判断力は、ある日突然ではなく、少しずつ削られていきました。
仕事以外でも、はっきりした変化が出ていた
家庭では、もっと分かりやすい変化がありました。
大好きだった「食べること」が、完全に作業になっていた。
- 何を食べたか覚えていない
- 味の話をしない
- とにかく流し込むだけ
これは気分の問題ではありません。
余裕が完全に失われていたサインでした。
それでも止まれなかった理由
これは、意思が弱かったからではありません。
これは努力不足じゃない。
大学病院は忙しいのが前提。
同僚も同じように働いている。
負担を減らす仕組みがない。
この構造の中で体調を崩すと、
正常な判断ができなくなります。
限界は、ある日突然やってくる
決定的な事件があったわけではありません。
ただ、ある日、動けなくなった。
それまで積み重なっていたものが、
限界を超えただけです。
ここまで来ると、選択肢は一気に減る
この段階になると、
どうするかを冷静に選ぶ余力が残っていません。
休む、離れる、環境を変える。
それらは、もっと前なら取れた選択肢でした。
まだ引き返せる人へ
この話は、怖がらせるためのものではありません。
限界サインが出ている段階なら、
まだ整理できる選択肢があった。
次の記事では、
辞める以外にどんな選択肢があったのかを、
感情抜きで整理します。
次に読む
③ 女医が鬱になる前に選べた選択肢|「休職」すら見えなくなる前に整理しておく▶ この連載の一覧はこちら: 女医が壊れる前に逃げる話
